
9月6日(日)神戸国際会館にて、市川海老蔵『古典への誘い』 を観賞した。
『古典への誘い』は歌舞伎をはじめとする日本の古典芸能の魅力を、初心者にもわかりやすく味わってもらいたいという海老蔵の想いをこめて4年前からはじまった。
関西での歌舞伎の公演といえば大阪・京都(南座)が多いなか、今回はわが街神戸、アクセスの便利な神戸国際会館での開催とあり待ちかねたファンが多数訪れチケットは完売だったそうだ。お隣の座席のご婦人も「孫にチケットを手配してもらって来ました。」 とうれしそうにお話されていた。
* 上演前の撮影は係の方に許可をいただきました。
ふだんはコンサートなどで使用されるこくさいホールが、演目にそって歌舞伎らしい舞台に。残念ながら上演中は撮影禁止のためご覧いただけないが、演者の海老蔵の息遣いまで聞こえてくる音響効果もすばらしく、三階席からも十分楽しめるものだった。
本来なら口上ではじまる開演も、客席に紋付きはかま姿の海老蔵がマイクを片手にあらわれて挨拶といった趣向に上演前から盛り上がる。新作舞踊『三升曲輪傘売』の紹介では、‘自分で演目をつけながら忘れてしまいまして’ と観客のパンフレットをのぞきながら気さくに話す姿に観客も打ち解け、三幕目の見事な舞踊には観客が立ち上がって拍手喝采。
海老蔵も自身のブログで、歌舞伎ではめずらしいスタンディングオベーションに心を打たれた、と記しており神戸の観客の心をつかんだ公演となった。
ところで、神戸国際会館11階神戸松竹では、月イチ歌舞伎と称して『シネマ歌舞伎』 が上映されている。(兵庫県下では神戸松竹とあまがさきMOVIXのみ)
これまでに他の劇場などで上演された名作を、高性能カメラで撮影したものが映画スクリーンで観ることができ演目も多彩。歌舞伎というと敷居が高く感じられる方も『シネマ歌舞伎』では気軽に楽しむことができそうだ。
神戸松竹シネマ歌舞伎では現在『大江戸りびんぐでっど』を上映中(9月11日(金)まで) 、近日公開の演目は『高野聖』(9月26日(土)~ 10月2日(金))となっている。11月下旬からは、市川猿之助スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』も上演予定。
- 神戸国際会館神戸松竹
- <こうべこくさいかいかんこうべしょうちく>
- 兵庫県神戸市中央区御幸通8-1-6神戸国際会館11F
- TEL:078-230-3580
アクセス | JR三ノ宮駅、阪急・阪神三宮駅より徒歩約10分 神戸市営地下鉄海岸線(夢かもめ)三宮・花時計前駅から北へ徒歩1分 |
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