演劇を、資料で支える。ピッコロシアター資料室【中編】


開館当初の資料室には本がほとんどなかった。
そこで当時副館長で劇場運営の現場責任者だった山根淑子さんの私物の演劇書、戯曲、民間ホール勤務時代に担当した上演台本など貴重な資料が収蔵された。
それでも足りず、予算も限られている中、山根さんはじめ職員自らが東京は神保町の古書店などを巡り、関西にない本や絶版本、貴重本をかき集めた。
数年後に書店巡りをした際「貴重な本は全てピッコロにある」と店主から言われてしまったというエピソードまである。

資料が充実すればプロアマ様々な立場の演劇活動もより良いものになる。例えばシェイクスピア作品を上演する場合。全集、様々な翻訳版、研究書などで戯曲研究ができるのだ。

シェイクスピア・作「ロミオとジュリエット」の様々な翻訳家の翻訳本や英語版。



地道な収集活動や、寄贈される方々の「演劇愛」によって、所蔵数・内容ともに関西で最も充実した演劇資料室になった。

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ピッコロシアター資料室
<ピッコロシアターシリョウシツ>
兵庫県尼崎市南塚口町3-17-8
TEL:06-6426-1940
HP:http://hyogo-arts.or.jp/piccolo/guide/library/
定休日 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日) ・年末年始 ※資料室は蔵書整理のため毎月第一木曜閉室。  他年末年始や劇場行事、蔵書点検などの臨時休室あり。  詳細はホームページへ。
アクセス 阪急神戸線「塚口」駅より徒歩8分
JR宝塚線「塚口」駅より徒歩5分
駐車場
開室時間:10時~17時30分(土・日・祝日は16時まで)
※劇場の開館時間は9時~21時(催し物によって変更あり)

図書は1人2冊以内、2週間まで貸出可。
※貸出カード作成には身分証明書が必要です。
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この記事を書いた人:

yukari
惹かれたものに1歩踏み込むきっかけに。 そんな記事を書きたいです。趣味は散歩。 過去の記事一覧は名前をクリック。URL→http://news.archive.citylife-new.com/author/posbowtr44
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