
古代ギリシャ・・・まず思い浮かぶのは大理石の彫像たち、端正な顔立ち、荘厳な建築だろう。今回はさらに想像を上回るダイナミックさが加わる。なんと9割以上が日本初公開。
紀元前1750年頃から漁業で栄えたミノス文明が始まる。当時少年の典型的な髪型。頭髪を少し残し刈り上げて、残り髪は三つ編みにしている。

漁夫のフレスコ画 前17世紀 テラ先史博物館蔵
©The Hellenic Ministry of Culture and Sports-Archaeological Receipts Fund
黄金の装飾品も見応えがある。下記は祭壇あたりで発見されたワインの器。上に大きな注入口があり、目と鼻に小さな流出穴がある。発見時破損がひどく、意図的に壊された経緯があるその理由は未だに謎。

牛頭形リュトン 前1450年頃 イラクリオン考古学博物館蔵
©The Hellenic Ministry of Culture and Sports-Archaeological Receipts Fund
紀元前1600年頃 黄金、青銅器にたけたミュケナイ文明の数々の品々。足を止める人が多く列が滞ることも。

円形飾り板 前16世紀後半 アテネ国立考古学博物館蔵
©The Hellenic Ministry of Culture and Sports-Archaeological Receipts Fund
紀元前800年頃、都市国家が生まれる。幾何学様式たけたアルカイック文明がはじまる。あの”モナリザの微笑み”はこの‘アルカイックスマイルが源とされている。

コレー像 前530年頃 アクロポリス博物館蔵
©The Hellenic Ministry of Culture and Sports-Archaeological Receipts Fund
紀元前508年 アテネに民主制が確立。クラシック時代。直接選挙が始まる。

テミストクレスの名前が書かれたオストラコン 前472年 古代アゴラ博物館蔵
©The Hellenic Ministry of Culture and Sports-Archaeological Receipts Fund
紀元前776年ごろより古代オリンピックが始まる。鍛え上げた身体を奉納する祭事の意味合いが強く、男性だけが競技、観覧を許された。勝者は自身の彫像の奉納を許される。この自信溢れた顔!実物ではメダリストオーラーが手に取るようにわかる。

クーロス像 前520年頃 アテネ国立考古学博物館蔵
©The Hellenic Ministry of Culture and Sports-Archaeological Receipts Fund
勝負がつくまで戦ったボクシング。

赤像式パナテナイア小型アンフォラ ボクシング 前500年頃 アテネ国立考古学博物館蔵
©The Hellenic Ministry of Culture and Sports-Archaeological Receipts Fund
なかでも圧倒されるのはパルテノン神殿の西面フリーズだ。馬のいななきがわかるような躍動感ある壁画だ。
安泰の時代をつくるには、万人の意識と生活向上が必要。そのため多様化する文化をうまく融合したギリシャの人々。これからの時代でも道しるべになるものがいくつもころがっているようだ。
- 神戸市立博物館
- <コウベシリツハクブツカン>
- 神戸市中央区京町24番地
- TEL:078-391-0035
- HP:http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/museum/main.html
開館時間 | 午前9:30~午後5:30(土曜日は午後7時まで 入館は閉館30分前まで) |
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定休日 | 原則として月曜日(国民の休日・振替休日のときは翌日) 年末年始 その他の臨時休館日 |
アクセス | 新幹線「新神戸」から南へ車で約10分 神戸空港からはポートライナーで約18分、「三宮」下車 JR「三ノ宮」、阪急 ・阪神「神戸三宮」、 ポートライナー・地下鉄(西神・山手線)「三宮」から南西へ徒歩約10分、 JR・阪神「元町」から南東へ徒歩約10分、 地下鉄(海岸線)「旧居留地・大丸前」から南東へ徒歩約5分 |
駐車場 | 無 |
一 般 1,500円 1,300円
高校・大学生 1,100円 900円
小・中学生 600円 450円