
阪神・西宮地域では昔から酒造りが大変盛んで、灘五郷という5つのエリアに分けられ、
(西郷・御影郷・魚崎郷・西宮郷・今津郷の5つ)現在でも酒造りが行われています。
今回からシリーズで灘五郷の酒蔵・資料館等を巡り、酒蔵・資料館はもちろん、各酒造
メーカーの日本酒もご紹介してまいります!
1回目となる今回は、西郷に属する沢の鶴株式会社の「昔の酒蔵」沢の鶴資料館へ。
古い酒蔵を昭和53年にそのまま資料館として公開を始めました。しかし、平成7年の
阪神・淡路大震災で全壊し、平成11年に再建されました。兵庫県の「重要有形民俗文化財」
に指定されています。
入口でパンフレットをいただき、館内へ。1階では館内の案内ビデオを10分おきに放映。
順路に沿って進んでいくと、1階中央に槽場(ふなば)跡があります。
江戸時代から昭和初期にかけて使用されていたと推測され、醪(もろみ)からお酒を絞り
出すという工程を行うところで、再建時の発掘調査で発見されました。
洗米や蒸米に使用する大甑(おおこしき)や桶の展示に続き、奥の方までやってくると
たくさんの樽が並べられています。圧巻です!
ここでは醪仕込を行う際に使用する様々な大きさの樽や使用する道具が展示されていて、
樽の横に立って見ると、その大きさにただただ驚くばかり。灘の醪仕込は三段仕込で、
通常3回に分けて行われます。
上槽という醪をお酒と酒粕に分ける工程の展示では、絞るための巨大な装置があり、
醪を入れ、お酒を絞り出すために使われた渋袋や様々な桶や杓が並べられています。
2階へ上がると、酛仕込に使われる道具が置かれているコーナーが。
その横には、酒造りの際に使われてた今で言うとエプロンのような胸前掛や樽などを
掃除するための道具などが展示されていました。
できあがったお酒を運ぶための船、樽廻船の模型はとても緻密に作られています。
そして奥には麹をつくる室(むろ)を再現したところがあり、道具と室の内部を見ること
ができます。
資料館の最後には、昔のポスターやお酒に貼られていたラベル、樽を作るための木材や
道具が展示されています。
出口の階段を下りていくと、お酒が購入できるミュージアムショップと進んでいきます。
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- 「昔の酒蔵」沢の鶴資料館
- <むかしのしゅぞう さわのつるしりょうかん>
- 神戸市灘区大石南町1-29-1
- TEL:078-882-7788
- HP:http://www.sawanotsuru.co.jp/siryokan/
開館時間 | 10:00~16:00 |
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定休日 | 毎週水曜日・盆休み・年末年始 |
アクセス | 阪神「大石」駅下車 徒歩約10分 |
駐車場 | 有 |