
甘酒というと,冬に飲むイメージがあるが,実は江戸時代は
夏バテ防止のために夏に飲む風習があったという。
最近は,朝夕に涼しい風が吹いて,秋の訪れを感じるが,
それでもまだ蒸し暑い日がある。
江戸時代の智恵を拝借して,体力増進を図るべく,
神戸・岡本駅すぐそばの発酵食品ラボ コージーカフェで開催された
日本糀協会認定講師の上田仁美先生による「甘糀基礎講座」に参加した。
「糀」と先ほどから書いているが,米の花と書いて「こうじ」と読む。
「麹」も同じ「こうじ」であるが。「糀」は米にニホンコウジカビ菌を
繁殖させて作られた様子がお米に花が咲いたようにみえることから
できた国字だという。
甘酒には,酒かすに水,砂糖を加えて作ったものと,米糀に
水,米飯を加えて作った2種類があり,前者にはアルコールが
およそ0.8%含まれ,後者にはアルコール分がない。
今回,習った甘糀(甘酒のもと)は,後者のアルコール分のない
レシピなので,子どもも飲める。
講座は,起源は古墳時代にあるいう甘酒の歴史から始まり,
栄養素についての科学的な詳しい解説に入っていく。
タンパク質はアミノ酸から構成され,バリン,ロイシン,
イソロイシンなどの必須アミノ酸は体内で作られない
ので,食品から接種する必要があるなど,学生時代に
習った知識が先生の解説でぼんやりとよみがえって来た。
甘酒は,成分が点滴に似ていることから,「飲む点滴」と
呼ばれるほど栄養バランスの取れた食品だという。
講義の最後には,小テストがあり,久しぶりに化学の知識を
引っ張り出して慣れないことをしたので,軽い疲労感が
覚えたところに,糀を使ったスィーツが運ばれてきた。
程良い甘さのベリーのパフェをいただきながら,さらに糀についての
お話をうかがう。
最後に,甘糀基礎講座の修了証書を一人一人に先生から
授与されて,講座は終了した。
家に帰って,さっそく甘糀を作ってみた。
講座で配布された糀に水とご飯をレシピ通りに
加えて,炊飯ジャーで保温した甘糀は,簡単に
できて,1週間は冷蔵庫で保存がきく。
甘糀に含まれるブドウ糖は,一度に大量にとるよりも
少量を数回にわけてとったほうがいいと教わったので,
こまめにとって,上手に夏の終わりを乗り切りたい。
コージーカフェで行われる糀基礎講座は,「塩糀・醤油糀」と
今回参加した「甘糀」があり,次回は9月16日に
開催とのこと。
- 発酵食品ラボ COZY CAFEコージーカフェ
- <はっこうしょくひんらぼ こーじーかふぇ>
- 神戸市東灘区岡本1丁目14-6-104
- TEL:078-452-5840
- HP:http://cozycafe-kobe.com/?mode=f2
営業時間 | 午前9時~午後19時 |
---|---|
定休日 | 不定休 |
アクセス | 阪急神戸線岡本駅から徒歩1分、JR摂津本山駅から徒歩5分 |
駐車場 | 無 |