
千里万博公園の文化ゾーンの中にあり、日本庭園・国立民族学博物館に
隣接している「大阪日本民芸館」。
現在、2014年秋季特別展『棟方志功と芹沢銈介~ふたつの〃釈迦十大弟子〃を中心に~』
が好評開催中です。
版画家・棟方志功の「二菩薩釈迦十大弟子」と染色家・芹沢銈介の「釈迦十大弟子尊像」を
一堂に展示されています。
同じお釈迦様のお弟子さん達なのに、作者が違うと、こうも違うのか…と私は何度も作品を
行ったりきたりして、見比べてしまいました。
◇「釈迦十大弟子」とは、お釈迦様の弟子たちの中でも特に優れた10人の弟子たちの
総称です。
私は、棟方志功が大好きで、この特別展が物凄く気になっていて、早く観に行きたい!と
思っていましたが、今回、大阪日本民芸館の皆様に御縁を頂き取材させて頂きました。
そもそも《民藝》とは?と思われる方もいらっしゃるかと思います。
私も、言葉の見聞きはしていましたが、学芸員の方のお話を聞き勉強をさせて貰いました。
民藝とは、、、民衆的工芸の略で、無名の職人らによってつくられた日用雑器。
特性として無銘性、多量性と廉価性、地方性、協業性、そしてそれぞれの地方の暮らしぶりに
応じた実用性を何世代にもわたる職人と使い手が追及してきた結果、自然と生み出された
造形をさすものとされています。
館内は、その「道具」がいろんな形で展示されています。

クイズ!これ、なぁんだ?
実は、これは背中に荷物を背負うとき、今でいうリュックサック等を背負う時に
背中とリュックサックの間に挟んで背中への負担を軽くする「道具」なんです。
その名も『ばんどり』。
昔の人は、これを背中に挟んで荷物を背負っていたんですね。
他にも…

古伊万里のそばちょこ
この中に、蕎麦つゆを入れていただくと贅沢な気持ちになりますね。
おそらく地元・佐賀県の方たちにとっては日常生活で使われているものなのでしょう。
来館者には、地元・吹田市内からの方が多く訪れるほか、近隣の箕面や豊中、
また関西だけでなく遠方からも鑑賞に来られます。
そんな中、若い方々が熱心に見ておられたので話を聞いてみると、神戸方面から
大学生のグループが学外授業をされていました。
スタッフの皆さんは、″民藝″というものの普及活動につとめて、多くの皆さんに
見て感じ、良さを知って頂き、共感して貰える様にしたいとお話して下さいました。

目の保養になります
皆さんも是非、直に作品鑑賞をして頂きたいと思います。

何度も見比べてみても楽しい
私の好きな棟方志功が昭和38年に新聞に寄せていた言葉を記しますね。
『版画と板画はどう違う?と聞かれますが、私も元々「版」を使っていたが板画の心が
解って板の生まれた性質を大事に扱わないとならない。木の魂というものを直に
生み出さないといけないと思った。(中略)私は、木板画専門だから板を使っている。
今、普遍的に使われている版は板を半分にした時。ですから半分にするよりも
全部の意味をもたせた方がいいと、この板の字を使っている』と残されています。

中庭に出てみるのも気持ちイイ!
1970年万博開催時は建物より低かった中庭の樹も45年経てば建物より大きく!!!
大阪日本民芸館は館内も中庭も存分に楽しめます。
【学芸員の皆さんによる展示解説・ギャラリートーク】
11月23日(日・祝)、12月6日(日) 14時~14時30分
※申込み不要、但し民芸館入館料が必要です。
【みんげいゼミ・「ふたつの釈迦十大弟子の魅力を探る」】
12月14日(日) 13時開場:13時30分~15時 定員20名(要予約)
講師:小野絢子さん(大阪日本民芸館学芸員)
聴講料:300円(民芸館入館料が別途必要)

薔薇の香りに誘われて…
開催日時 | 2014年 09月06日(土) ~ 2014年 12月16日(火) 開館時間:10~17:00 (但し入館は16:30まで) |
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参加費・入場料 | 一般:700円 高校・大学生:450円 小・中学生:100円 |
HP | http://www.mingeikan-osaka.or.jp/ |
会場 | 大阪日本民芸館・展示室 |
アクセス | ◎モノレール「万博記念公園駅」より徒歩約15分 「公園東口駅」より徒歩約10分 ◎バス″阪急バス″″近鉄バス″で「日本庭園前」下車 徒歩約10分 ◎お車「万博公園内・日本庭園前駐車場(有料)」 徒歩約5分 |
お問合せ | 06-6877-1971 |