
繊細で愛らしい上生菓子。
こちらは親子2代で造る和菓子店、
阪急豊中駅近くの「豊中京富」で造られたものだ。
弘化元年(1843年)に創業した老舗の御菓子店“京富”で修行を積んだ安原さん親子。
のちに暖簾分けを許され、ここ豊中で昭和44年「豊中京富」をオープンさせたそう。
こちらは今回お話を伺った、豊中京富2代目の安原俊行さん。

「お客様に喜んでもらえるのが一番嬉しいですね」
和菓子作りで一番大変なのは、
自然を知り、気候に合わせた細やかな配慮が必要なところ。
夏場は堅くなりやすく、冬場は湿気で生地がひっつきやすくなる。
また一番難しいのは、手作業で同じ形のものをたくさん造ること。
特に大きなお茶会の時は、何百個と同じ形のものを造る。
プロの職人技とは言え、これはかなり難しいことだそう。
お茶会といえば、これが何か読者はご存知だろうか?

このお菓子はなあに?
これは「干菓子(ひがし)」と呼ばれるお茶会で使われるお菓子。
お茶会用のお菓子は事前にお茶の先生と話し合い、その時のお稽古に合った
“ストーリー”のあるお菓子を造る。
今回は赤いキャンドルと緑の松がクリスマスを連想させる一品を見せていただいた。
こうやってクリスマス、お正月や卒業、節句といった
季節を美しく表現しているのが和菓子のいいところ。
そんな和菓子を「若い人にもぜひ食べてもらいたい」と安原さんは語る。
自宅用に気軽に買っても良し、お世話になった人への進物にするのも良し。
季節を丸ごと味わえる京富の和菓子を
あなたもぜひ堪能して。

- 御菓子司 豊中 京富
- <とよなか きょうとみ>
- 豊中市本町1丁目11-4
- TEL:06-6852-4031
アクセス | 阪急豊中駅徒歩2分 (豊中駅前一番商店街) |
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