「白鳳」花ひらく仏教美術 もう一人の自分と 9月23日まで 奈良国立博物館


静かな動きの中、その瞳に奥底まで見透かされている。そんな気持ちにさせる。
「白鳳文化」ー日本における仏教美術が花開いた時期。
今回は開館120年記念特別展。今だけしか見られない秀逸品を展示。
(上記の作品は聖観世音菩薩立像 奈良 薬師寺)

「白鳳」は日本書紀になく、正式な年号ではないが、丁度飛鳥時代前期と奈良時代の間
「乙巳(いっし)の変」(大化の改新)頃から710年(平城京遷都)までの時代をさす。

この時代が相次ぐ戦乱(壬申の乱など)、難波、飛鳥、近江の遷都と激動の時。
寺院の数は飛躍的に増え、秀逸な金銅仏、
押出仏(おしだしぶつ)(薄い銅板に仏像を半肉に浮き出させたもの)が
数多く作られた。

像は若々しさと可憐さにあふれ、瓦ひとつにしても意匠がきわめて洗練されて作られている。

P8312790

年代を書いた瓦
当時の工人が字が書いたもの



08 国宝 観音菩薩立像(夢違観音)(奈良・法隆寺)

観音菩薩立像 奈良 法隆寺



P8312795

十一面観音菩薩立像 東京国立博物館



04 重要文化財 阿弥陀三尊像 (東京国立博物館)(法隆寺献納宝物)N-144

阿弥陀三尊像 東京国立博物館
(三尊像としては日本最古ともいわれる)



天智天皇が百済(朝鮮)の救済のため軍を送ったが、唐と新羅の連合軍に大敗。
工人を含む多くの百済人が日本にわたってくる。
異国の地での彼らの作品に対する気迫が時空を超えストレートに伝わる。

P8312808

西琳寺出土品 大阪府羽曳野市教育委員会



05 重要文化財 釈迦如来倚像(東京・深大寺)

釈迦如来倚象 東京 深大寺



見つめられている視線に応え、余計な感情をそぎ落としていくと、
奥底にいる自分がこれからの行先を示してくれる。

06 国宝月光菩薩立像(奈良・薬師寺)(飛鳥園撮影)切抜き

月光菩薩立像 奈良 薬師寺



葛藤していく自分もよし、そのままの自分もよし、
そして大きな存在がいつまでも見守ってくれるのは確かだ。
そんな気になる。

閉幕真近、9月23日(水曜日、祝日)まで。

奈良国立博物館
<ナラコクリツハクブツカン>
奈良市登大路町50番地
TEL:NTTハローダイヤル 050-5542-8600
HP:http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2015toku/hakuhou/hakuhou_index.html
開館時間 午前9時30分~午後6時
※入館は閉館の30分前まで
※毎週金曜日は午後7時まで開館
定休日 月曜日 9月21日(月・祝)は開館
アクセス 近鉄奈良駅下車 登大路町を東へ徒歩約15分
JR奈良駅または近鉄奈良駅から市内循環バス外回り(2番)「氷室神社・国立博物館」バス停下車すぐ
駐車場



























  一般 高校・大学生 小・中学生
当日 1,500円 1,000円 500円
       
団体・サマーレイト 1,200円 700円 300円

*団体は20名以上です。

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この記事を書いた人:

ニッキ
北摂に住んで10年 マラソンをはじめて6年目。 去年は淀川マラソン一昨年は大阪マラソン完走! 万博公園や箕面の滝まで走り体力自慢のアラフィフです!
http://news.archive.citylife-new.com/life/27377.html