
卓上に並ぶ何気ない壜たち。描く線は決して精密ではない。
しかし、素朴な線と色合いでモノの表情を描き出す。
描く絵は「物体」だが、「モノ」として語りかけてくれる。
孤高の芸術家の優しさを感じ取れる。
20世紀イタリアを代表する画家、ジョルジョ・モランディー(1890~1964)
おもに画材は壜、容器、アトリエ近くの風景など。同じ物体を繰り返し描き、別の作品として描く。
その生涯をほとんど故郷ボローニャで過ごす。
自分の身の回りの「モノ」たちを愛し、自宅近く坂道から観る
夕陽を「世界一の夕焼け」と称していた。
対象物は日常使用のものではなく、画材用に特別保管されたもの。
その上につもる埃をも一番美しい姿で描く。
まるで、モノが語り部のようになり、中心から色々なオーラ―をつける。
モランディの特徴は同じ対象物を複数描き、光の角度や配置などで
異なる表情を繊細に描いていることだ。

横の対象物の違いによって表情が違ってくる
横に並ぶ物が違っても印象が変わることを教えてくれる。
個人的な感想として、色使いが印象派の影響を強く受けているような気がした。

静物の絵が私たちに語りだす
造花を対象した花の作品はほとんど知人たちに譲渡した。
モノとして、花となった造花にもその光と影を見逃さず、愛情をもつ。
その緻密なタッチにあくなきモノたちの‘生き様‘を追及している。
日本で17年ぶりの開催。
「ジョルジョ・モランディー終わりなき変奏」
2月14日(日曜日)まで、兵庫県立美術館にて開催。

- 兵庫県立美術館
- <ヒョウゴケンリツビジュツカン>
- 神戸市中央区脇浜海岸通1丁目1番1号
- TEL:078(262)0901
- HP:http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1512/index.html
開館時間 | 開館時間:午前10時~午後6時 ※(金・土曜日は午後8時まで)入場は閉館30分前まで 観覧料金 当日団体割引あり(20名以上) 一 般 1,400円 (1200円) 大学生1,000円(800円) 高校生・65歳以上 700円 (600円) 中学生以下 無料 ※障がいのある方とその介護の方1名は各当日料金の半額。 (65歳以上を除く) |
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定休日 | 休館日:月曜日 |
アクセス | 阪神電鉄「岩屋」 (兵庫県立美術館前)徒歩8分 JR「灘」 徒歩10分 阪急電鉄「王子公園」 徒歩20分 |
駐車場 | 有(80台) |