「フェルメール展」大阪市立美術館 5月12日(日)まで


ご存知フェルメールブームが沸騰中。昨年東京でも大ブレーク、入場者68万人で盛況に終わった。今回は日本で初公開史上最大の6品を加えた西日本で過去最大規模の展覧会となった。すでに20万人が突破となった。
(上記の作品はヨハネス・フェルメール《マルタとマリアの家のキリスト》1654-1655年頃 油彩・カンヴァス 158.5×141.5cm スコットランド・ナショナル・ギャラリーNational Galleries of Scotland, Edinburgh. Presented by the sons of W A Coats in memory of their father 1927)

光の魔術師をいわれる画家。日本で大人気の原因は絶妙な光の加減と、人の表情とその視線。

ヨハネス・フェルメール《手紙を書く女》1665年頃
油彩・カンヴァス 45×39.9cm ワシントン・ナショナル・ギャラリー
National Gallery of Art, Washington, Gift of Harry Waldron Havemeyer and Horace Havemeyer, Jr., in memory of their father,
Horace Havemeyer, 1962.10.1



そして絵の中にあるモチーフの意味を探る面白味もある。下記の画中の世界地図の意味は?リュートに注目すると調弦しているのは高音の弦なのに、弾こうとしてるのは低音の弦。気もそぞろの女性のその視線は、希望?いや思い続けた人の到来でまさに始まるドラマティックな展開かもしれない。

ヨハネス・フェルメール《リュートを調弦する女》1662-1663年頃
油彩・カンヴァス 51.4×45.7cm メトロポリタン美術館
Lent by the Metropolitan Museum of Art, Bequest of Collis P. Huntington, 1900 (25.110.24). Image copyright
(C) The Metropolitan Museum of Art. Image source: Art Resource, NY.



下記の「取り待ち女」は宗教画から風俗画への転換期に当たる重要な作品。左端の人物がフェルメール自身と言われる。なぜ最も通俗な場に自身を描き微笑むのか?だとしたらこのような心情に至ったのは?そしてお金を受け取ろうとしている女性の被りものの白色と持つ盃にも意味がある。自然にそのバックのストーリーに思いを馳せる。

ヨハネス・フェルメール《取り持ち女》1656年
油彩・カンヴァス 143x130cm ドレスデン国立古典絵画館
bpk / Staatliche Kunstsammlungen Dresden /
Herbert Boswank / distributed by AMF


下記の「恋文」でハノ字のサンダルにも意味がある。そして女主人と召使の間柄もわかってくる。

ヨハネス・フェルメール《恋文》 1669-1670年頃
 油彩・カンヴァス 44×38.5cm アムステルダム国立美術館
Rijksmuseum Purchased with the support of the Vereniging Rembrandt,
1893 RIJKS MUSEUM



フェルメール以外に同時代活躍したピーテル・デ・ホーホの作品も展示。平凡の中にある穏やかな空間の一瞬の美しさを描く。

ピーテル・デ・ホーホ《人の居る裏庭》1663-1665年頃
油彩・カンヴァス 60×45.7cm アムステルダム国立美術館
On loan from the City of Amsterdam
(A. van der Hoop Bequest) RIJKS MUSEUM



このようなブームが起きたのも2000年からだ。それは彼の作品が少数で所蔵が世界中に散らばっていったこともある。
しかし観る度に新たな発見があり、絶妙な光の加減と人物の表情はいつまでも心に残る。
このようなフェルメールは円熟した皆様にマッチするはず。それは今しかない。本来なら月曜日休館のところを期間中は開館。ぜひ狙って来館を。

開催日時 2019年 02月16日(土) ~ 2019年 05月12日(日)
9:30〜17:00(入館は16:30まで)
参加費・入場料 一般 1,800円 高大生1,500円

※中学生以下、障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は無料(要証明〔原本を持参・コピー不可〕)。
※本展は、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。
HP https://vermeer.osaka.jp/
会場 大阪市立美術館 ≫会場Webサイト
お問合せ 06-4301-7285(大阪市総合コールセンター)

この記事を書いた人:

ニッキ
北摂に住んで10年 マラソンをはじめて6年目。 去年は淀川マラソン一昨年は大阪マラソン完走! 万博公園や箕面の滝まで走り体力自慢のアラフィフです!
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