
11/7(土)に素粒子・原子核・宇宙の世界に触れていただく市民講演会を奈良で開催します。
シティライフ9月号「北摂・阪神の科学者を訪ねて」にもご登場いただいた橋本幸士教授も講演します!
【講演者と講演要旨】
橋本幸士 大阪大学大学院理学研究科教授
1973年生まれ。京都大学大学院にて理学博士取得。東京大学大学院総合文化研究科、理化学研究所を経て、2012年から大阪大学大学院理学研究科。
主な著書:『超ひも理論をパパに習ってみた』講談社サイエンティフィク(2015年)、『Dブレーン』東京大学出版会(2006年)
<異次元の計算と素粒子クォーク>
クォークと呼ばれる素粒子は、私たちの体を構成する陽子や中性子を作っています。しかし、クォークの方程式を解いた人は、まだ世界に誰もいないのです。スーパーコンピュータでクォークの方程式を解かせるべく研究者の大きな努力がある一方で、コンピュータを使わずに紙と鉛筆でクォークの方程式を解いてやろうという野心的な試みも行われています。その試みは、なんと、異次元空間を用いるのです。異次元空間の考え方は、物質と力を統一する究極理論と期待されている「超ひも理論」から登場しました。この講演では、異次元空間の考え方がクォークの方程式にどのように活かされるのかを、超ひも理論をまじえて、お伝えします。
初田哲男 理化学研究所仁科加速器研究センター主任研究員
1958年生まれ。京都大学大学院にて理学博士取得。欧州合同原子核研究機関(CERN)、ワシントン大学物理学科、筑波大学物理学系、京都大学大学院理学研究科、東京大学大学院理学系研究科を経て、2012年から理化学研究所。
主な著書:『Quark-Gluon Plasma』ケンブリッジ大学出版会(2008年)
<クォークから中性子星へ>
極微の素粒子クォークが集まって、原子核や原子、さらには中性子星のような天体が生まれる過程について、スーパーコンピュータを駆使してわかった最新の成果を解説します。
吉田 直紀 東京大学大学院理学系研究科教授
1973年生まれ。ミュンヘン大学大学院にて博士(天文学)取得。名古屋大学大学院理学研究科を経て、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構、東京大学大学院理学系研究科(兼任)。
<ファーストスターと超巨大ブラックホールの謎>
最近の大型望遠鏡や衛星を用いた深宇宙観測により、遠方の天体が次々と発見され、宇宙の構成要素や進化史について多くのことがわかってきました。これまでに観測された中で最も遠くにある銀河や巨大ブラックホールは、地球から130億光年以上も離れた場所にあり、宇宙創生から数億年という早期に誕生したと考えられています。宇宙で最初の天体は何か。いつ、どのように誕生したのか。最新の観測結果をもとに得られた宇宙像を紹介し、スーパーコンピュータを用いた大規模シミュレーションで明らかになった宇宙最初の天体が誕生する様子を解説します。
参加は無料。事前予約はこちらから。当日の予約も可能。
⇒ http://www2.ccs.tsukuba.ac.jp/cgi-bin/jicfus20151107/form.cgi
開催日時 | 2015年 11月07日(土) 15:00~17:00 |
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参加費・入場料 | 無料 要事前登録(当日受付可) |
HP | http://www.jicfus.jp/jp/151107qucs2015/ |
会場 | 奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~能楽ホール(1階) ≫会場Webサイト |
アクセス | ・近鉄奈良駅2番出口より徒歩20分 ・近鉄奈良駅5番出口より奈良交通バス1番のりば、もしくはJR奈良駅より奈良交通バス東口2番のりばから「春日大社本殿」行き「奈良春日野国際フォーラム甍前」下車すぐ 又は「市内循環(外回り)」バス「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、大仏殿交差点東へ徒歩3分 |
お問合せ | 筑波大学計算科学研究センター広報室 029-853-6260 http://www.jicfus.jp/jp/contact/ |
主催:計算基礎科学連携拠点 HPCI戦略プログラム分野5「物質と宇宙の起源と構造」 後援: ポスト「京」重点課題9