
9月2日、大阪ステーションシティシネマにて、映画「だれかの木琴」の先行上映会が行われました。原作は直木賞作家の井上荒野さんの小説で、主婦・小夜子と美容師・海斗との男女のサスペンス。
上映前の舞台挨拶には、東陽一監督と主演の池松壮亮が登壇。
「心斎橋から劇場に来る際、見覚えのある景色を見かけ、キュンとした。大阪好きなのかな…」とまずは大阪について話した池松さん。
日本大学で映画を学んでいた19歳の時、東監督の「サード」や「絵の中のぼくの村」という作品を観て、「この人と会わないといけないような気がする」と思っていたという。
そんな池松さんの印象はとの問いに、監督は「彼から会いたいと声をかけられ、昔の私の作品を観るなんて変わったやつだな…と思いつつ、そのうち一緒に仕事をできたらいいねと言っていた。この本に出会い、映画にしたいと思った時に美容師役は池松くんしかない」と思い、オファーしたとのこと。
「撮影時、現場が終わるのがとにかく早かった。監督がおじいちゃんだからなのか…」と池松さんが話すと、監督は思わず苦笑い。本番は1テイクか2テイクがほとんどで、16時くらいには撮影が終わることも。
「リハーサルをしっかりやったからといって、本番に一番いい芝居ができるとは限らない。磨きすぎたダイアモンドは嫌い。きれいすぎるお芝居は見てもらいたくない。最後に磨き上げるのは観客の皆さんです」と監督。
池松さんは最後に「宣伝でストーカーとうたわれているが、現代の孤独を描いた映画だと思っています。わかりやすい映画ではないが、監督が何を現代に向けて伝えようとしたのか観てほしい」と話してくれました。
映画「だれかの木琴」は大阪ステーションシティシネマ、シネマート心斎橋、京都シネマ他で9/10(土)より公開。
【監督・脚本・編集】 東 陽一
【出演】常盤貴子 池松壮亮 佐津川愛美 / 勝村政信
【原作】井上荒野「だれかの木琴」(幻冬舎文庫)
【主題曲】井上陽水「最後のニュース」
【企画・製作】山上徹二郎
【製作】 『だれかの木琴』製作委員会
【制作プロダクション】シグロ、ホリプロ
【配給】キノフィルムズ
2016年/日本/112分/ヴィスタ/5.1ch/ G

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