
京都の古民家カフェ「満月の花」にて嘴の階による第一回リーディング公演が行われました。
劇作家・久野那美さんの「月」をテーマにした作品『洗濯機』『それは、満月の夜のことでした』を朗読家の馬場精子さんが読んでいきます。

準備中の馬場さん。こちらの普段着は「衣装」です。
久野さんは「演劇」を、馬場さんは「朗読」をされています。
「読む」事に変わりはないのに、久野さん曰く「演劇と朗読の読み方には違いがある」そうで、そうした表現の違いを探る事を目的に立ち上げた、というお話をされました。

『洗濯機』は夫から誕生日プレゼントに洗濯機を貰った妻の話。
本当に欲しいものを分かって貰えない…という妻の複雑な心境を感じ、胸がザワザワしました。
『それは、満月の夜のことでした』は満月に語りかける1人の女の子の話。
道の先にあるパン工場、話をしてくれた友達、信じていたものが嘘だった事…。
誰かに聞いてほしいのか、ほしくないのか。でも女の子の話を聞いていく内に大きな月を感じるようでした。

久野那美さん(左)と馬場精子さん(右)

終演後のグッズ販売
私はどちらも「語りかける行為ってもどかしいものかも」と思いました。
終演後はお店の料理を食べながら、お客様や久野さん、馬場さんとお話が出来ました。
人によって異なる感じ方が出来る作品。
演劇をする人、朗読をする人、様々な立場・年齢層のお客様と話す事で味わいも深まります。

演劇の表現、朗読の表現、声の表現…。
もっと色んな表現、色んな人と触れて、作品の味わい方を広げたい…と思いました。
久野那美さん新作公演
2017年1月 点の階『・・・』