
現在、京都市美術館では
《フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち~世界劇場の女性~》が
好評開催中です。
開催直前に行われた発表会に参加したのでオススメ作品を紹介します。
Ⅰ 17世紀初頭からオランダの各都市において画家たちが活発に制作活動を行い、
独特の絵画を発展させていき、その黄金時代の幕開けを紹介しています。

ラトナとリュキア人の農民
Ⅱ 17世紀のオランダ絵画で最も発展をとげたのは風景画。様々なテーマで描かれ
当時のオランダの風景、自然、町の様子などを現代に新鮮に伝えています。

牛と羊飼いの少年のいる風景
Ⅲ イタリア的風景画家たち~当時、イタリアに旅して学んだオランダ出身の画家は多く
その影響を色濃く残した作品があります。明るい陽光や新鮮な青い空、朽ちた古代の
遺跡などオランダ風景画とは異なるイタリア風の風景画は、オランダで人気のある分野
だったのでイタリアを訪れた事がない画家も様式を真似て描いていたそうです。

地中海の港
Ⅳ オランダで発達したユニークな分野のひとつ、教会建築内部の絵画。シンプルな
内部を細かい遠近法を用いて細やかな描写で描かれています。この分野を得意とした
画家のピーテル・サーンレダムが有名で今回作品が紹介されています。 ↓

聖ラウレンス教会礼拝堂
Ⅴ オランダは貿易国として栄えた海洋貿易王国。その「海」はオランダの発展・日々の
生活に大きな役割を果たしてきました。オランダの海洋画では財力と国力を誇るかの様な
貿易船や軍艦を描いた作品、河口で釣りをする漁船を光に満ちた落ち着いた雰囲気で
描いた作品迄幅広い水辺の風景画があります。

港町の近くにて
↑ 鑑賞しながら〝日本でも港町といわれている神戸や横浜、長崎って昔はこんな
感じだったのかな?〟と想像しました。
Ⅵ オランダ絵画の神髄“静物画”には様々なものが写実的に細密に描かれています。
世界のあちこちから珍しい物資が集まり贅沢品を描いたものもあります。

本物と見まちがうほど…

貝類と杯のある静物
Ⅶ 17世紀オランダで隆盛そた肖像画。多くは注文のもとに描かれました。
夫婦が描かれた対の肖像画も多くあります。

男性の肖像・女性の肖像 注目してご覧下さい
Ⅷ 風俗画というとオランダ絵画を思い浮かべる事が多いのでは?数々の名作が残る
オランダ絵画の人気分野のひとつで代表的な画家を輩出したのもこの分野。世界的に
通名な画家の目=作品を通じて、当時の一般市民の日常を垣間見れます。風俗画は
実際の日常場面を描いている様に見えオランダの格言・教訓を伝えている作品も多く
存在し作品を読み解く面白さも!
日本初公開!を紹介します。 ↓ ピーテル・デ・ホーホ作

女性と召使いのいる中庭

カメラの先には…

水差しを持つ女
↑ ヨハネス・フェルメール作。彼が師事した画家は定かでなく独学であったと思われます。
彼の作品は生涯で45~50点ほど制作したと思われていますが没後忘れられ、しばしば
他の画家の作品と誤解されていた様ですが19世紀中頃、フランスの美術評論家から存在を
大々的に広まり再び名声を得て、今も尚多くの鑑賞者を魅了しています。
この作品は‘理想とされている女性’…佇まいの清楚な様子が伝わります。
Ⅸ オランダ黄金時代の巨匠のひとりレンブラント・ファン・レインは数々の名作を描き
多くの人に感銘を与えています。光と影を描く独特な技法・構図・描写。
またレンブラントの弟子たちも多く、師匠・レンブラントにひけを取らない作品を残し
名声を得た弟子も居ます。レンブラントと弟子達の素晴らしい技法や描写をお楽しみ下さい。

日本初公開!『ベローナ』
ローマ神話の女神『ベローナ』。鎧と盾を持っている姿や装いと対照的な穏和な表情。

帽子と銅よろいをつけた男
↑ カレル・ファブリティウス作。レンブラントとフェルメールというオランダ黄金時代の
二人の巨匠を繋ぐ存在とみなされる事もある画家です。
この作品も日本初公開。予期せぬ死を遂げた年に描かれた32歳の自画像。
Ⅹ オランダ黄金時代の終焉~およそ100年程の間に多くの巨匠と傑作絵画を生み出した
オランダ絵画の終焉を迎え次の時代へと移っていきます~

イピゲネイアの犠牲
↑ 作品名を見て!!と思われるかもしれません。戦争における劇的な場面を描いています。
アガメムノン王が赤いマントで顔を覆っている理由は?ご自身の目でお確かめ下さい。


貴重な機会です。紅葉が見頃の京都、比叡山おろしが吹く冬の京都…と併せてどうぞ!
☆チケットプレゼントのお知らせ☆
PR事務局のTMオフィス様より鑑賞券・5組10名様をプレゼント!
応募フォームはこちらまで ↓ ↓
http://present.citylife-new.com/e8190.html
11月25日(水)締切です!!
開催日時 | 2015年 10月24日(土) ~ 2016年 01月05日(火) 9:00~17:00 入場は閉館の30分前まで 【休館日】月曜日(但し11月23日、1月4日は開館)、12月28日~2016年1月1日 |
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参加費・入場料 | 一般1500円 大高生1200円 中小学生600円 |
HP | http://www.mbs.jp/sekaigekijo/ |
会場 | 京都市美術館 京都市左京区岡崎円勝寺町124(岡崎公園内) ≫会場Webサイト |
アクセス | ◎阪急電車「烏丸」「河原町」より市バス5番岩倉行「岡崎公園美術館・平安神宮前」下車 ◎地下鉄東西線「東山駅」下車 徒歩約10分 ◆京都市美術館には専用駐車場はございません。 岡崎公園地下駐車場(有料)をご利用下さい⇒数に限りがあります。満車の際はご了承ください。 |
お問合せ | 06-4950-7555(展覧会事務局) |