
2015年11月21日(土)、109シネマズ大阪エキスポシティにて映画『ラスト ナイツ』の紀里谷和明監督と一般観覧者との質疑応答、ティーチインイベントが行われた。
http://109cinemas.net/events/osaka-expocity_opening/
映画『ラスト ナイツ』は『CASSHERN』(2004)、『GOEMON』(2009)で圧倒的な世界観を作り上げた紀里谷和明監督が「忠臣蔵」をベースにして舞台を架空の帝国に置き換え、荘厳なロケーションを背景に騎士の厚みのある忠義をまっすぐに描いた作品。
<質問>
「なぜ有名ハリウッド俳優を起用できたのですか?」
<回答>
「まず自分が彼らのファンであること。そしてこれがいちばんの理由ですが脚本が素晴らしかったこと。これがあったからこそのキャスティングの成功でした。」
<質問>
「CG多用の前2作品とは違った落ち着いたテイストにしたのはなぜですか?」
<回答>
「今作も目立たない形でCGは使っています。自分の中では『CASSHERN』『GOEMON』に続く三部作と位置付けて一貫したメッセージを込めたつもりです。」
<質問>
「商業主義が目立っているショウビズの世界をどう思いますか?」
<回答>
「ビジネスモデルが目立ってしまっているのは事実ですね。ジャンルにとらわれない多様性があってこそ個性が生まれる。そういう寛容性が大事。」
筆者も手を挙げた。
<質問>
「主人公が尊厳を持ち続けて戦いつづける姿が監督の映画へ向き合い続ける決意に見えました。撮影は実際に冬に行われたのですか?その現場であたたかいと感じたエピソードはありますか?」
<回答>
「冬のチェコで撮影しました。
映画監督という職業になれたのは奇跡的。その仕事を大勢のスタッフに支えられて大作に挑めて無事に撮了できたことが何よりあたたかいと感じました。」
ひとつひとつの質問に対して丁寧に応じる姿と映画への熱意からグローバルな広い視野と心の誠実さが伝わって来る約30分間のティーチインイベント。
完成させた作品はすべて愛すべき子供だという紀里谷和明監督のこれからの映画道を応援していきたい。
約1,000人が携わり世界30カ国で公開された映画『ラストナイツ』は大ヒット全国ロードショー中。
公式サイト http://lastknights.jp/
原題:Last Knights
監督:紀里谷和明
出演:クライヴ・オーウェン、伊原剛志、モーガン・フリーマン、アン・ソンギ 他
上映時間:115分