
俺たちのこの街に おまえが生まれたあの日
どんなことがあっても 忘れはしない
ともに傷つき ともに立ち上がり
これからもずっと歩んでゆこう
美しき港町 俺たちは守りたい
命あるかぎり 神戸を愛したい
ヴィッセル神戸の試合前、選手たちをピッチに送り出すときにサポーターが歌う「神戸讃歌」だ。ヴィッセル神戸として第一歩を踏み出し、記念すべき日になるはずだった1995年1月17日、あの大地震が起こった。
選手たちは救助、支援活動に明け暮れる日々が続き、練習どころではなかったという。その後、地域の人たちや全国各地からのさまざまな後押しを受け、なんとかサッカークラブとして船出することができた。
被災地のクラブとして、あのときの辛さや苦しさ、そして何よりも差し伸べられたたくさんの手に感謝し、サッカーができる喜びを伝えていくことに尽力してきた。ホームゲームで毎試合行われる被災地への募金活動には必ず選手たちが立つ。夏休みには、東日本大震災で被災した宮城県釜石市の子供たちを神戸観光やサッカー観戦に招待している。その他、さまざまな支援活動に選手たちが積極的に参加する姿を目にする。Jリーグのクラブの中で被災地への支援活動に最も力を注いできたクラブといえるだろう。
大震災から21年目となるこの日、阪神・淡路と、東日本、ふたつの被災地ゆかりのサッカー選手と子供たちが触れ合う「阪神淡路大震災 1・17チャリティーサッカー」がノエビアスタジアム神戸で開かれた。ヴィッセル神戸、INAC神戸、ベガルタ仙台の現役、OBたちが宮城県塩釜市から小学生を招待し、神戸の小学生たちと合わせた530人を対象にサッカー教室を開催。防災訓練や炊き出し、募金活動なども行われた。

子供たちのサッカー教室

豚汁の炊き出し

ヴィッセルの現役選手たちも募金活動

神戸出身の日本代表・香川選手からもチャリティオークションの品が
ヴィッセル神戸VSベガルタ仙台U-18のチャリティーマッチでは観戦した子供たちが目を輝かせた。サッカーができる幸せ。震災を伝え、被災地をこれからも支えていくというヴィッセル神戸の取り組みを今後も続けてほしいと願う。