
2月19日、Fリーグ最終節 デウソン神戸VS府中アスレチックFC @グリーンアリーナ神戸 を観戦した。
この試合は、日本フットサル界のレジェンド、デウソン神戸 鈴村拓也選手の引退試合となった。
鈴村選手は、高校卒業後、Jリーグヴィッセル神戸に入団したが、わずか2年で退団を余儀なくされ、フットサルに転向。デウソン神戸の中心選手となり日本代表にも選ばれた。
衝撃的だったのは、2012年、自らの口から上喉頭ガンに侵されていることを試合後のピッチで公表したことだ。同僚やファンサポーターはあまりのショックに声を失った。フットサル界はもちろん、日本サッカー界が鈴村選手の復帰を願い、各地で募金活動が行われた。壮絶な闘病の様子が報道されることも多く、誰もがピッチへの復帰を願った。その期待に応えるように、鈴村選手はわずか9か月でピッチへの復帰を果たす。その後は、まるで病気だったことを微塵も感じさせないプレーで、この日までデウソン神戸を、そして日本フットサル界を引っ張ってきた。
この日もスタメンでピッチへ。終始仲間を叱咤し、果敢にゴールへ向かう姿に「バモ!スズ!」(がんばれ!鈴村!)の大きな声援が飛んでいた。引退セレモニーでは、「プロ生活をヴィッセル神戸でスタートし、フットサルのデビューも、(ガンから)復活した試合も、そして引退試合も、ここグリーンアリーナでした。神戸で精いっぱい戦うことができて幸せでした」と挨拶。会場からは大きな拍手が送られた。
フットサル界のレジェンド 闘将 鈴村拓也 病魔と闘う多くのアスリートたちが彼の姿に励まされたことだろう。そして、最後まで全力プレーでゴールを狙う姿は深くファン、サポーターの胸に刻まれたことだろう。
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